教えて!ぎっくり腰にならない為の介助方法は?

ぎっくり腰になりやすい職業にて介護士・看護師がランクインされていました。介護現場では、介護者の腰に負担がかかる動作が数多くあります。今回は介護と腰痛の関係性および腰痛にならない為の介助方法・工夫について紹介していきます。

介護とぎっくり腰の関係

厚生労働省の調査によると、2021年度における「休業4日以上の死傷者数、労働災害発生状況」として、全体の14%が動作の反動及び無理な動作によって発生したと報告されています。

引用:厚生労働省 労働発生状況 令和3年

介護現場で働く人たちのおよそ3割が、腰痛を含む身体的な不安を抱えていることが浮き彫りとなっており、腰痛予防セミナーや実際に腰痛を起こした職員へのサポートなど対策は済んでいますが、未だ解決には至っていません。

このように、介護とぎっくり腰には深い関係があり、職業病とも言えるでしょう。利用者さん・患者さんを支えたり、抱き抱えたりするといった介護者の腰に大きな負担がかかる動作が多い為、腰痛を訴える介護スタッフは多いと言われています。

腰痛が悪化したことが原因で、職場を変更された方もいると聞きます。継続して、介護していく為には、ぎっくり腰を引き起こしやすい動作・姿勢とは何なのか?また、ぎっくり腰にならない為の介助方法・工夫について、次のところで説明していきます。

ぎっくり腰を引き起こしやすい動作・姿勢とは?

介護では、ぎっくり腰を引き起こしやすい動作やぎっくり腰になりやすい姿勢を多く取る場面が見られます。代表的なものは以下の4つが挙げられます。

①持ち上げる際の動き

②腰をひねる動き

③中腰前かがみの姿勢

④同じ姿勢の持続

1持ち上げる際の動き

車椅子からベッドに乗り移る際やベッド上での上方に持ち上げる動作の際に大きく腰に負担がかかりぎっくり腰を発症する要因に繋がると言われています。

2腰をひねる動き

食事・口腔ケアをサポートする際など利用者・患者さんの方に身体を向けて行う為、腰をひねる動作をとりやすくなります。また、入浴の介助や乗り移りの際も腰をひねる動きが必要な為、腰に負担が大きくかかりぎっくり腰を発症する要因に繋がると言われています。

3中腰前かがみの姿勢

排泄の介助、おむつ交換の際に中腰前かがみの姿勢をすることが多くあると思います。中腰前かがみの姿勢は腰に大きく負担がかかり、ぎっくり腰を発症する要因に繋がると言われています。

4同じ姿勢の持続

長時間にわたって同じ姿勢でいることも、腰に負担がかかる原因の1つです。介護現場では、長時間の間、立ち仕事を続ける為、疲労が蓄積し、急激な動作によりぎっくり腰を引き起こしやすいと言われています。

ぎっくり腰にならない為の介助方法・工夫について

食事介助について

食事介助を行う際は、前屈・ひねる動作など不自然な姿勢をとり、腰に負担をかけてしまいます。その為、食事介助時は、利用者・患者さんに近づき、身体が正面を向いた状態で行いましょう。また、食事介助時は、立ったままではなく座って行いましょう。座って介助することで自分の身体の負担軽減にも繋がり、同じ目線で食事介助行うことで、飲み込みずらくなるなど誤嚥するリスクも減ります。

排泄介助について

排泄介助時は、介護者は利用者・患者さんのベ ッドサイドに立ち、身を大きく乗り出しながらケアを行う事が多く、長時間前屈姿勢になりやすいと言われています。また、体位交換(寝返り)などする際に、腰をひねる動作が生じてしまい、腰への負担がかかりやすい状態となります。おむつ交換時の介助を行う際に、腰に負担がかかりにくい介助ポイントが2点あります。

1点目は、「ベッドの高さを調整する」ことです。極端な前かがみ・中腰姿勢にならないように環境調整をすることでぎっくり腰の予防に繋がります。

2点目は、体位交換(寝返り)の際に、「利用者・患者さんの膝を立てた状態で、寝返りしたい方向へ誘導を行う」ことです。この方法を利用することで小さな力で動作の誘導が可能となりぎっくり腰への予防に繋がります。

1人で無理な際は、2人で行うことをお勧めします。体位交換(寝返り)する際など協力しながら行うことで身体の負担は減ってくる為、無理することは禁物です。

車椅子への乗り移りの介助について

介護現場では、車椅子への乗り移りの際に持ち上げる・前かがみ・中腰姿勢をとることが多く腰を痛めることがかなり多いと言われています。車椅子への乗り移りの介助を行う際、腰に負担がかかりにくい介助ポイントが2点あります。

1点目は「利用者・患者さんを前傾姿勢にさせること」です。

前傾姿勢にさせることでお尻の圧がとれ前方へのすべり出しが可能になります。すべりだしたタイミングでスライドするように乗り移りを行うことで持ち上げずに介助できる為、ぎっくり腰の予防に繋がります。

2点目は、介助者の姿勢がポイントです。「足をしっかり開き、ひざを軽く曲げて立つ姿勢」をとることで安定しやすく、安定した姿勢で介助が行える為、腰への負担が軽減され、ぎっくり腰の予防に繋がります。

全介助の利用者・患者さんの介助を行う際は、1人では難しいことが多い為、2人で行うもしくは福祉用具の利用をお勧めします。

福祉用具は、主にスライディングボードやリフトなどがあり、介助者の腰の負担軽減にも繋がります。

ベッド上での上方への持ち上げ介助方法について

ベッドで上方へ移動させる際、どうしても前かがみ・中腰姿勢になった状態で持ち上げてしまうことが多く、ぎっくり腰を引き起こしやすいと言われています。ベッド上での上方への持ち上げの際、腰に負担がかかりにくい介助ポイントが2点あります。

1点目は、「両膝を立てもらい、手で頭部と奥の肩甲骨付近を持ち、反対の手で腰あたりを持ち支える」持ち方が重要になってきます。この持ち方を行うことで、効率的に小さな力で上方へ引き上げることが可能になります。

2点目は、「自分の膝を少し曲げ、利用者・患者さんと目線を合わせ、自分と利用者・患者さんとの距離が遠くならないように密着しながら行う」ことが重要になってきます。自分の膝を曲げ腰を落としながら、密着して動作を行うことで、小さな力でも効率的に介助が行うことができ、ぎっくり腰予防に繋がります。

介助工夫について(全体)

①環境調整(ベッドの高さ調整)・福祉用具(リフト・スライディングボード)を使いながら、介助を行う。

②ひねらないように正面に向ける・持ち上げる動作の際に膝を曲げる・腰を落とすなど自分の体の使い方を工夫する

③なるべく密着した状態で行う。

*痛めた時・だるさがある場合は、無理せず、休憩をこまめにとりましょう。

まとめ

今回、介護について注目して介護と腰痛の関係性および腰痛にならない為の介助方法・工夫について紹介していきました。介護は身体的に負担がとてもかかり腰痛を引き起こしやすい職業でしたね。その為、介助方法など工夫し、ぎっくり腰予防に努めていかなければなりません。もし、痛みがあったり、だるさがある場合は、無理せず、休憩することをお勧めします。

当院では、ぎっくり腰になってもすぐに対応できるように、アイシング・テーピング・鍼治療・炎症を抑える特別な電気治療器を置いています。

また、昔ぎっくり腰になって腰のしんどさ・辛さがある方には、骨盤矯正・猫背矯正・下半身の矯正も行っています。

もし気になる方が入れば、ぜひ電話・メール・LINEでご予約ください。

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